志太のお墓について
玉石で造られたお墓(カロート)
静岡県の中部地方、とりわけ大井川両岸地域には右図のような玉石積の特色のあるお墓が見られます。
これらは、本県に御影石(花崗岩)が産出しなかったことや、石産地からの運送路や運送手段が未発達であった頃の産地地消の工夫ともいえます。
お墓に使われている玉石は、大井川から運び自然な形を生かし石積したものや、ノミを使って亀甲形(六角形)に加工したものなど、手間をかけ大変手の込んだお墓なのです。
しかし、現在では職人も減り玉石積みの新しいお墓はほとんど姿を見せなくなりました。
これらは、本県に御影石(花崗岩)が産出しなかったことや、石産地からの運送路や運送手段が未発達であった頃の産地地消の工夫ともいえます。
お墓に使われている玉石は、大井川から運び自然な形を生かし石積したものや、ノミを使って亀甲形(六角形)に加工したものなど、手間をかけ大変手の込んだお墓なのです。
しかし、現在では職人も減り玉石積みの新しいお墓はほとんど姿を見せなくなりました。
パッカー型石塔
静岡県中部地方のお墓に使われる石塔は、パッカーと呼ばれる独特の形状をしています。パッカーとは4ツ合せ構造のことで、石塔の3段目の中石部分が分割されている構造のことを言います。
このような構造になった根拠は、玉石で造ったカロートでは周りを固めてしまい、前から納骨することができないので、石塔部がある水鉢から納骨できるようにするためであること、輸送手段が発達していなかった時代に石材の節約や輸送のし易さを考えたためであると言われています。
現在では、御影石で造った前納骨のカロートが主流で運搬手段も発達していますが、パッカーは中部地方の伝統の形として今も使われています。
このような構造になった根拠は、玉石で造ったカロートでは周りを固めてしまい、前から納骨することができないので、石塔部がある水鉢から納骨できるようにするためであること、輸送手段が発達していなかった時代に石材の節約や輸送のし易さを考えたためであると言われています。
現在では、御影石で造った前納骨のカロートが主流で運搬手段も発達していますが、パッカーは中部地方の伝統の形として今も使われています。
お墓の形態
№ | 名称 | 説明 |
---|---|---|
① | 塔婆立 | 卒塔婆を立てるための用具 |
② | 水鉢 | 水を供えるための場所 |
③ | 角柱(隅柱) | 羽目を飾るための石でできた柱 |
④ | 羽目 | 墓の仕切りや装飾のために石でできた垣根 |
⑤ | カロート | 納骨室を形成している構造全体のこと |
⑥ | 持送り | カロートの前を飾る大きな石のこと |
⑦ | 納骨蓋 | 納骨室に納骨するための入口 |
⑧ | 石塔 | 故人やご先祖を供養するためのもの |
⑨ | 墓誌 | 故人の戒名・命日を刻んだ石碑 |
⑩ | 花立 | 花を供えるための要具 |
⑪ | 香立 | 線香を手向ける要具 |
⑫ | 通気孔 | 納骨室の湿気を逃がすための器具 |
⑬ | 前庭 | 祈りを捧げるための場所 |